足がつるのはどうして?こむら返りの原因と対策

夏場になると増えるこむら返り

陸上競技をされている方はもちろん、普段の生活でもこむら返り(足のつり)を経験されたことのある方は多いと思います。私も就寝中の足のつりに悩まされたことがあります。

更になんとなく体感的に冬よりも夏の方が足がつることが多いような気がしていたのですが、実際に調べてみたら7月の中旬が最も多く、1月中旬に最も少なくなるという研究結果もあるようです。(出典:「Seasonal effects on the occurrence of nocturnal leg cramps: a prospective cohort study(夜間の足のけいれん発生に対する季節的影響って訳したら良いのかな?全文英語です?)」)他にも色々なエビデンスがあるようですが、全部を調べることはできませんでしたー!興味のある方は【Muscle spasm(筋痙攣)】とか【leg cramps(足の痙攣)】で調べてみて下さい♪

まず、 足がつるってどういう状態のこと?

根本的なことなんですが、「足がつる」とか「こむら返りになった」というのは、どういう状態のことなんでしょう?分かるのはひたすら「こむら(=ふくらはぎ)が激痛!」ということなのですが、これは筋肉が急激な収縮・けいれんを起こしている状態らしいです。

こむら返りを生じている筋は硬く収縮しており、局所の筋が硬く膨隆しているのがわかる。筋攣縮の持続は数秒から数分であることが多く、特に激しい運動の後や、水泳後、睡眠中に見られることが多い。

Wikipedia:こむら返り

どうして足がつるの?

次に疑問なのは、「どうして足がつるのか」ということ。練習の後半、足が疲れてきた時に起こる筋肉疲労が原因のこともあれば、大量の汗をかいて水分不足になり、血の巡りが悪くなったことで筋肉が硬くなったから、ということもあるでしょうし、汗をかいて電解質のバランスが崩れてしまったことが原因のこともあります。原因はひとつではない、ということですね。

(ちなみに電解質というのは「体内で水分調整や筋肉の動きのサポート、体内物質の輸送などの役割を担う物質」のことで、具体的には カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウムなどが挙げられます。)

足がつってしまった時の対処法は?

これはご存知の方が多いと思いますが、「爪先立ちのまましゃがむ」ことや「つった方の足の親指を、脛側に引っ張る」ことで、痙攣を緩めることができます。大事なのは「緩める」ということなので、リラックスしておこなうことが大事です。

夜中とかにこれが原因で目が覚めると、痛みでパニックになってしまって、「ガッ!」って感じで親指を引っ張ってしまったりするんですが(私です…)これ、逆効果になることあります。肉離れ起こしたかと思うような筋肉痛になってしまったことがあるので、力を抜いて対処するように心がけて下さいね?

ある程度治まったら、蒸しタオルで患部を温めてあげるとだいぶ楽になります。蒸しタオルは、私は水で濡らしたタオルをレンジでチン(600wで約1分くらい?レンジで異なりますので調整してみて下さい)して作ってます。

足がつらないようにする予防法は?

では、足がつらないようにするにはどうしたら良いのでしょう?原因が一つではないので、予防法も一つではありません。

ストレッチをする

まずは基本中の基本ですね。しっかりストレッチをして筋肉に疲労物質を溜め込まないようにしましょう!ストレッチをすると、血流が良くなります。で、血流が良くなると筋肉に酸素が供給されますし疲労物質も血流で流れていくので、こむら返りの予防には効果的です!

ふくらはぎのストレッチ方法

①壁などに手をつき、伸ばしたい足を後ろに引く。
②そのまま、踵が浮かないように体の前の方へ体重をかける。
③痛くない、気持ち良いところで20秒ほど静止。(伸びている方のつま先は真っ直ぐ)
※反動はつけないようにしてください!あくまでゆっくり!

水分をしっかり摂る

汗をかく前(運動前や寝る前)に水分をとることを忘れないようにしましょう!普通に生活していても1日1リットル以上は水分をとった方が良いといいますし、足がつりやすい方は意識して水分をとるようにしてみて下さい。寝る前に水分をとるとトイレが気になるという方もおられると思いますが、寝ている間は思っている以上に汗で水分が失われますので、コップ1杯程度でいいので常温のスポーツ飲料を摂取するようにされてみて下さい。

ミネラルもしっかり摂る

ミネラルが含まれた水を飲む、ということでクリアできる部分はあると思うのですが、できれば普段の食事でバランス良く食べてミネラルを摂ることを心がけることをおすすめします。

その中でも特に意識して摂りたいのは「マグネシウム」。カルシウムは意識されてる方も多いと思うのですが、そのカルシウムを運んで筋肉と神経の機能を調整する役目を持っているのが「マグネシウム」なので、足の筋痙攣にも深く関わっています。また、カルシウムやリンとともに骨をつくっているミネラルでもあるので、骨粗鬆症の予防にも欠かせないです。

アーモンドをはじめとする種実類、魚介類、藻類、野菜類、豆類などに多く含まれていますので、おやつ代わりにナッツを食べるといった習慣もおすすめですよー。

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睡眠不足にならないようにする

そこ!?と思われるかもしれませんが、睡眠不足=疲労が回復できていないということなので、足がつる可能性は上がります。それ以外にも睡眠不足で良いことはないので、「最低6時間」の睡眠時間の確保をするようにしましょう!

漢方薬でこむら返りを抑える方法も…

漢方薬って効かない、長く飲まないといけない、と思ってる方も多いと思います。実は私もそうでした。でも主治医が漢方医で、あまりに短期間でも効果があるので「漢方薬って効くんですね!」と大変失礼なことを申し上げたところ「効くように出してるからね」とドヤ顔をされてしまうという経験をしてから、ちゃんと効くんだと信じるようになりました(笑)

そういうわけで、こむら返りに効く漢方薬ですが【芍薬甘草湯】といいます。足がつった時すぐ飲んでも効果がありますし、できれば「足がつりそう!」というタイミングで飲むのが一番効果的だと言われています。なんとぎっくり腰では平均5〜6分で治り、治った後も筋肉痛を引きずらないという情報も!(出典:リクルートドクターズキャリア

【第2類医薬品】JPS漢方-20 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) 9包(3日分)

ただ、どんな薬でもベネフィット(効果)とリスク(副作用)があります。このお薬の場合のリスクは、甘草が含まれているのでたくさん摂り過ぎると稀に「低カリウム血症」になることがあります。もし長期間こむら返りが続いている、という方は別の理由が隠れている場合もありますので、必ず医療機関に相談をされてみてくださいね。

ご質問等ございましたら、お気軽にコメントください